教えて!プランツDr中山さんVol.30 秋は観葉植物の植替えラストチャンス

教えてプランツドクター中山さん
観葉植物のプロによるコラム

冬を迎える前に植替えするなら今でしょ!

こんにちは!

いよいよ夏も終わりが近づいてきましたね。 観葉植物は熱帯産のものが多いので、夏は得意な種類のものが多く、植え替えは暖かくなってくる四月中旬からが適期です! 夏の暑い時期もほとんどの種類が、【植え替え】【挿し木】【取り木】などメンテナンスや繁殖をするのに適している時期なのです! じゃあそれはいつ頃までやれるのか?というと10月初旬くらいまでであれば問題なく行えますが、 できれば9月中旬までには植え替えを終わらせてあげる方が植物にとって負担が少ないでしょう。

10月に入っても植え替えはできます。しかし、植え替えというのは人間でいうと手術のようなものです。 手術を行った後は、体を休める期間が必要になると思いますが、観葉植物にとって冬というのは本当につらい時期です。 人間ならば常に風邪をひいているような状態です。手術で少なからずダメージを負っているに、風邪をひいていたら体を休めるも何もありませんよね。 ですから、まだ十分に成長して回復ができる期間が残っている春から夏までに植え替えをするのがベストな時期なのです!

植物の植替え

■植物の植え替えをしてあげる目安

じゃあこのギリギリの時期なのに、あえて植え替えしなくちゃいけない状況ってどんな状態なの?とご不安になる方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、植え替えを検討しなくてはいけない状況をいくつかご説明したいと思います。

〇この時期(9月)までまるで成長していない、もしくは新芽の展開などが例年より遅い場合
このような生育障害が起こっている場合は根っこになんらかの異常があります。
成長期である春から夏の間に例年よりも成長が遅いということは、根っこが弱っていたり詰まっていたりと土中の見えない部分で
問題があることが多いのです。
植え替えは手術ですから調子の悪い植物に行う事で根回りの状態を回復することができます!

〇しばらく植え替えしていない(3年以上 土を変えていない)
上記と内容が重複しますが、しばらく植え替えをしていないという自覚があって、かつ植物があまり元気がないようでしたら今のうちに植え替えをおすすめします!
植物が元気なようであれば、来春まで待ってからの植え替えで大丈夫です!

◯水を与えても土に染み込んでいかない
この場合はすぐに植え替えをおすすめします!
土が粘土のように固まってしまっていますので、水がなかなか染み込んでいきません。
そうすると土中の酸素濃度が希薄になり、根腐れ病などに冒されやすくなりますので非常に危険です。
土の水はけがおかしいと思ったら、季節を問わず植え替えをしてください。

■プロが教える・秋にするべきお手入れとは

剪定


◯思い切って剪定してみましょう
秋口に行う観葉植物のお手入れですが、夏の間に伸びすぎた枝葉を剪定しましょう!
植物を切るのがかわいそうなどよく聞きますが、伸びすぎて形の変容した植物はお部屋に置いてあっても邪魔で、やがて愛着も薄れていくというもの・・。
なので、夏の間に伸びた枝葉を剪定してスッキリさせましょう!
あまり切りすぎるとこれから冬にかけて葉が伸びないのであまりに逸脱して伸びた枝などだけで大丈夫です!


◯来たるべき冬に備えましょう!
秋はすぐに過ぎて寒さ厳しい冬になります!
冬の寒さは観葉植物にとってはまさに生死を分かつほどに厳しい季節ですので冬に傷まないようにしっかりと日に当てて元気な株の状態を保つようにしてください。
また、気温の低下と共に水やりの間隔を広く取っていくようにしましょう。
乾いて水やりしてを繰り返すごとに根が成長して丈夫な株になりますが、ドライ期間を長く取ることによって根が水を求めて伸びますので、今のうちにしっかりとした根が張るように水やりの間隔を少しづつ広げていきましょう。


秋と言ってもまだまだ暑い日が続きますからしばらくは植え替えなど問題なく行えると思いますよ。

シェアする

フォローする