教えて!プランツDr中山さんVol.24 プロが教える多肉植物を美しく紅葉させる育て方

教えてプランツドクター中山さん

観葉植物のプロによるコラム

多肉植物を美しく育てるにはどうしたらいいの?

紅葉する多肉植物

こんにちは!
一年で最も寒い季節、2月がやってきましたね。

今年は暖冬で、昼は日差しも暖かく過ごしやすい日が何日かありましたが、それはあくまで例年と比べて、という話。熱帯地方原産の植物にとっては、寒い季節であることは変わりません。

多肉植物の紅葉に大事なのは温度管理

私がお店で植物の管理をしているとき、一番気にしていることは日々の最低気温なのです。
最高気温はあまり気にしなくてもよいのですが、最低気温がここ埼玉県越谷市だとこの時期、マイナス3℃~マイナス4℃になることも多いのです。

店内にある観葉植物だけであれば最低気温もそこまで気にしないのですが、店外の簡易温室内で多肉植物やエアプランツなどを管理しているので、これが霜などに当たると凍り付いて凍傷になってしまうのです!

もちろん傷んでしまえば著しく観賞価値も下がりますし、下手すれば枯れてしまいます・・。
比較的生命力が強いと言われている植物ですが、温度に関しては即死することが多々ありますので、お気を付けくださいね!

低温による凍死、高温による蒸れなどで一気に植物の細胞全体が破壊されて枯れてしまうのです・・。
特に暖かいところが原産のものが多い多肉植物や観葉植物は冬の寒さは命取りになります!
なので、冬は常に最低気温に気を付けて温室内での暖房管理をしています。

まあ温室内で植物を育てている、という方はそんなにいらっしゃらないかもですがご参考までに・・。

多肉植物には太陽の光も重要

基本的に多肉植物は強い光線下であのような形に進化した植物です。
ですから室内などに置きっぱなしにしてしまうと形を保つ必要がなくなり、どんどんと成長してヒョロヒョロと間の抜けたスタイルになってしまいます。
そういった状態が好きという方もいらっしゃいますが、お店としては売り物にならない状態なので、昼間は冬でも直射日光の当たる場所に置き、美しい形の維持に努めています。
植物に重要な太陽光

直射日光の当たる場所であれば室内の窓辺でもいいのでは?と思われるでしょうが日照が4~6時間以上必要です。
引き締まった美しい多肉植物を維持管理するには、ある程度の寒さと強い日照が必要なのです!
ですから私は、夜間暖房機器を使用してでも多肉植物を戸外管理しております。
因みに温室内に入りきらないものは、朝開店とともに外に並べ、閉店とともに店内にしまうということを冬の間繰り返しています・・。

冬はこういった管理が大変ですが、寒さによって多肉植物が紅葉する、1年で最も美しくなる時期でもあります!
特に温度差があればあるほど美しく紅葉しますので、なるべく枯れない程度の寒さ(5℃くらい)にあてることが秘訣です。
お持ちの多肉植物を美しく育てたいという場合はぜひご参考にしてみてください!

中山裕二氏
埼玉県越谷市にある観葉植物専門店GREEN JAMの店主・
中山裕二さん。
多肉やエアプランツはもちろん、塊根植物なども揃う、注目の観葉植物専門店。仕入れは必ず信頼のおける生産者さんから中山さん自身の目で見て直接選ぶ。個性的な植物や樹形のしててにこだわった一点ものなど質が高くてレアな品種が揃うとグリーンマニアの中でも話題のお店。
■観葉植物専門店GREEN JAM 埼玉県越谷市花田4-9-18 公式ホームページはコチラ

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