植物ビギナーさんが気を付けるべき3点
今年はコロナ禍でお家で過ごされる時間が長く、改めて園芸を楽しみたいという方が多くいらっしゃるようで、私のお店にご来店される方も初心者と言われる方がたくさんお見えになります。
中には過去に植物を持っていたけどすぐに枯らしてしまって、この機会にまた挑戦したいと意気込まれているかたも見受けられましたが・・。
結局の所、植物でも何でもそうですが、話に聞いたとかネットで検索して調べたとかよりもご自分で育てたという経験が一番の知識になりますので
例え失敗して枯らしてしまったとしても経験として役立つこともありますのでどんどんと植物に触れてスキルアップしていただくといいと思います。
とは言え、やはり植物を出来れば枯らしたくないですよね?
そこで今回は特に初心者の方が失敗しやすい例をご紹介します。
お役に立ていただければと思います!
■水やり
水やりは本当に重要な行為なのですが、一番植物を枯らす原因にもなります。
水やりは季節・置き場所・お住まいの地域などによって与えるタイミングが変わってきます。
だからネットなどで調べた通りに水をやっていたとしても、お住まいの環境などによって植物が弱ってしまうことがあるのです。
水を与えるタイミングは知識だけではなく、植わっている植物の土の表面が乾いてから与えるなど、ご自分の環境をよく観察して与えるようにしてください!
また水を与える量は、鉢底の穴から流れ出すほどたっぷりと与えてください。
鉢土内の空気の循環と不純物を流し出すのが目的なので、必ずたっぷりと与える癖をつけてください。
最後に、受け皿や鉢カバー内に溜まった水は必ず捨てるようにしてください。
厳密に言うと水を鉢底に溜めないようにしてください。
ここも重要で、たった一回水を捨てるのをサボったせいで根腐れして枯れたなんてこともあります(自身の体験談です・・)。
この水やりを気をつければ枯れる原因の半分以上は取り除けるのではないかといくくらい重要ですね!
ただしこれは普通の植木鉢の場合です。
底面灌水鉢のレチューザの場合は、話は別です。
レチューザプランターは、鉢の設計やレチューザポン(クレイ)の効果で、鉢底の水と空気を土に取り込むようにできていますので鉢底に水を溜めても大丈夫です。
■置き場所
植物の種類によって耐えられる暗さ(耐陰性)、暑さ寒さが違います(耐寒性、耐暑性)。
植物を購入する前に販売元にしっかりとどのくらいの暗さまで育つのか、暑さ寒さにはどのくらいまで耐えるのかを確認するとよいと思います。
観葉植物として流通しているものの殆どの種類は耐陰性に優れているものを品種改良していますので、そうそう心配されることもないのですが、やはり人が暗いと感じるところは置かない方が無難です。
植物は光合成によって光からエネルギーを作り出していますので、光が届かない場所では育つことが出来ません。
トイレなどで窓がないようなところでは照明を点けっぱなしにしないと即枯れてしまいますので注意が必要です。
植物を初めて購入して持ち帰った場合はなるべく明るい所に置いて様子をみてください。
2週間ほど経って落葉などの異常がないようであれば徐々に暗めの所に移動します。
植物が環境に慣れるまでおおよそ2週間かかると言われます。2週間毎に場所を移動してあげると急激に葉が落ちるなどの異常を防ぐことが出来ます。
■植え替え・肥料など
鉢に植わっている植物はその鉢の中の土の分しか根を張れませんし、肥料も鉢の土の分だけしか吸えません。
なので、長く植わったままにしておくと肥料不足や根詰まりといった状況に陥り弱ってしまいます。
植え替えは最低でも2年に一度、肥料は成長期の4~10月にメーカー規定量を施すようにしてください。
肥料は植物にとって必須の栄養素なので無いと健やかに育ちません。
植物の肥料は人間でいうとおかずのようなもので、正しく摂取出来ないと栄養不足になって貧弱な株になってしまいます。
丈夫で健康な植物を育てるためには肥料は必須ですね。
上記3点は植物初心者の方に特によく聞かれる内容、心配されていることです。
少しでもご参考にしていただき植物生活を楽しんでいただければと思います。
埼玉県越谷市にある観葉植物専門店GREEN JAMの店主・
中山裕二さん。多肉やエアプランツはもちろん、塊根植物なども揃う、注目の観葉植物専門店。仕入れは必ず信頼のおける生産者さんから中山さん自身の目で見て直接選ぶ。個性的な植物や樹形の仕立てにこだわった一点ものなど質が高くてレアな品種が揃うとグリーンマニアの中でも話題のお店。